ショートストーリー

毎週月曜日に短編小説投稿を目指します。ジャンルは様々。

狭い狭い視界

人は自分が思う以上に凝り固まった思考をしている。そしてそれは、常に、毎日、毎時間、毎分毎秒でコリを解していかねばならない。
例えば、Aが「太陽は赤い」と思っているとするならば、太陽が赤く染っている夕暮れの写真や子供の書いた赤い太陽の絵を好んで見るようになり、視界には赤い太陽の絵しか入らなくなるのだ。実際によく見る、昼間の天高く昇る太陽の光は、危険を冒して見れば「白」だ。
しかし、Aは毎日見ているにも関わらず、太陽の色を塗ってと言われれば赤で塗るだろう。
人は思っている以上に自分の考えと異なる意見は雑音にしか聞こえず、視界には入らないものである。だからこそ、常に批判的味方をしていくべきである。